ケ・ブランリー Quai Branly 美術館で"Budo"特集

ケ・ブランリー美術館 musee du quai branly に行ってきた。

常設展示の作品数の多さよ。

頭くらくら、足ふらふら

でも、心ほくほく

 

そして、特別展「Ultime Combat -Arts Martiaux D'Asie」も鑑賞。

 

いやーこの視点は日本国内じゃ持てないね。

 

仏教にルーツをもつ、東アジア各地の”格闘術 combat"を追った企画展。

中国、タイ、インド、日本…

 

取り上げられた”格闘家”たちは、

毘沙門天

ラマ王

達磨

孫悟空

ブルース・リー

宮本武蔵

女任侠の藤 純子

柔道創始者嘉納治五郎

そしてマジンガーZ

 

なるほど、ここに"格闘術"という一筋の”血”を見出したかあ!

”外”の人たちだからこそ、気づける俯瞰的な視点だと思う。

 

日本の”格闘家”たちはかなりスペースを取って紹介されていた。

とくに”侍”に関連して、ヨロイカブトや、日本刀、人を運ぶ籠(かご)、さらには茶道の道具まで。

その精神的な部分、つまり武士道やわびさびの心にまで触れようとしていて驚いた。

 

日本の武道の流れとして、

 

平安時代の大名

→源氏

戦国大名

→江戸の侍

→明治以後の柔道家や剣道家

 

と年表でまとめていたのはおもしろかったなあ。

そして、フランス国旗の入った柔道着、空手道着、剣道着がそれぞれ並んでいるのを見て、スポーツとして世界に広まっていることを実感。

偶然にも、浦沢直樹のマンガ「Yawara!」をもっていたので、パシャリ

 

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柔ちゃんとフランス代表の胴着

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治五郎/滋悟郎じいちゃん、こんなところに!

そして、企画展全体の落ちが

「侍は地上から宇宙へと、格闘の場を広げたのだ。そう、ロボットとして。」

っていうのはまた良いね。

 

ちなみに、展示会全体のポスターは女任侠のイラストだったよ

男の侍なんて見飽きているから、女任侠という意外性でお客さんを呼べるんだろうな

 

留学に来たからこそ知れた、また1つ別の視点