これね、U-NEXTでポチりましたよ。
70分という短さだから、夕飯食べながらすぐ見終えられるなと思って。
そしたらどっこい。
箸が進まねえ進まねえ。
おもしろすぎないか。あと、PCで見ると音量小さすぎないか?
いそいそと食器を片付け、テーブルを部屋の端に寄せ、テレビにミラーリングして、毛布にくるまり、なるべく映画館っぽくなるよう画面に近寄り、集中度マックスで再生。
70分の手描きアニメーション映画だからと侮るなかれ。
否
70分すべてを手で4万枚描いたアニメーション作品だぞ
なるほど、人が実写でなく、アニメーションで作品を創りたいと思う理由の1つは、作品の中で、こんなにも多様な”線”と”色”を表現することができるからなんだ、と気がついた。
鉛筆、水彩、マーカー
モノクロ、赤、青、緑、黄色、白
淡々とした動き、すばやい動き、ゆっくり時間が流れる動き
考え得るすべての表現技法を使い分けて、各キャラクターが奏でる”音楽”の個性をみごとに視覚的に映し出してみせた。
音ってこんな風に、”見える”よね。
はじめて出会う音楽に衝撃を受けたときは、こういうイメージに包まれるよね。
わかるよ、はじめてサカナクションのライブに参戦したとき、私はまさに、主人公の音楽に衝撃を受けた森田君とおなじ世界にいたよ。
音楽を通して見える世界に共感しかなかった。
すごい、私の脳内が、今、この映画の中に”ある”。
ラストのフェスシーンなんて、あまりよく覚えてない。
大好きなバンドのライブを見たときってだいたいそうだろ?
覚えてないんだ、時間があっという間に過ぎてしまって。
ついでに言うとね、私は今日この映画を観たことを運命だとおもった。
”いつか”ドラムをやってみたいと”ずっと”思っていた。
でも、ドラムなんて高いし揃えるの大変だし、むりだなあって思ってた。
今日、お昼ご飯を食べながら、だいすきなロックバンド、the clashのドキュメンタリーを観た。
しぬほどカッコいい。
そして、私はやっぱりドラムの音が一番よく”聴こえる”。
物は試しとメルカリで「ドラム」と検索。
なんと、他サイトなどと比べても格安の新品電子ドラムセットがつい3時間前に売り出されている。
これは…買えと神が言っているのか…?
いやいや、お金がないんだ、早まるな。
夜、ごはんのお供をU-NEXTで探していたら…
冒頭にもどる。
主人公ケンジの言葉がずしーんと響いたよ。
バンドをやろうと仲間2人に言うと、
2人は「楽器なんてやったことねえよ」という。
ケンジの答えをドキドキして待った。
「だから、良いんだろ」
!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
だから!!!!!良いよな!!!!!!!!
the clashのドラムの音が聴こえた。
格安の電子ドラムセットが売り出された。
「音楽」を観た。
もうこれは…はじめろと言ってるな?
だれかが、わたしに、音楽を。